代替肉はビーガンのためだけじゃない?わたしたちのこれからの食生活にとってひとつの選択肢に。

COLUMN

一般的な食材としても認知されてきている代替肉という存在

代替肉はビーガンのためだけじゃない?

「ソイミート」「プラントベースミート」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

本物の肉ではなく植物性食材から作られる、肉の見た目・食感に近づけた食品である。

コロナ禍がまだまだ続く現在、自分の健康に気遣う人が増加しているためか注目を集めている。

米ファストフード大手マクドナルドも代替肉を開発・製造するビヨンド・ミート社と共同開発したハンバーガーを試験販売を始め、1店舗あたり1日平均約70個を販売し当初の想定の約3倍に上る売れ行きだという。

また、日本でもセブンイレブンや系列のスーパーで買えるセブンプレミアムのチルド惣菜で「大豆ミートのキーマカレー」や「野菜と大豆ミートのタコスミート」が販売されている。

少し前までは聞き慣れなかった代替肉。コロナ禍といえどもビーガンの人以外でもなぜこんなに人気が出てきているのだろうか。

人気という観点からすると大豆ミートの場合、低カロリー・低脂質・低コレストロールのため、ダイエット・ヘルシー志向の方から注目を集めている。

また、食物繊維が豊富のため、便秘の予防をはじめとする整腸効果や、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などの効果が期待できる。

ミネラル、ビタミンも豊富。そして、大豆ミートは乾燥したタイプが主流で、ほとんどが常温で1年保存することができるため食べたい時にわざわざ買いに行く必要がないのだ。

最近では唐揚げなどに使えるブロックタイプ、ハンバーグなどに使えるミンチタイプ、こま切れ肉のような見た目のフィレ形状と種類も様々。いろんな料理に幅広く使えることができるのも人気の一つの理由だ。

環境問題と代替肉。わたしたちのこれからの食生活にとってひとつの選択肢に。

代替肉が普及している別の理由は地球にやさしいという点が挙げられる。

国際食糧農業期間(FAO)は動物を育てて食料にすることが地球温暖化や大気水質汚染など、世界的な環境問題の原因になっていると指摘している。

家畜を育てる牧場を確保するために多くの森林を伐採しなければならなかったり、家畜を養うために地球上の多くの天然資源が家畜産業によって消費されている。

日本政府も環境白書の中で代替肉の推奨を発表した。環境問題や健康志向を背景に代替肉への関心が高まっている点や、モスバーガーやドトールコーヒー等の導入例にも言及された。

今やスタンダードな食になりつつある代替肉や代替食品。

宗教上の理由やアレルギーなど、それぞれが持つ体質や思想によって肉類を食べることができない人にとってもプラントベースミートは食を豊かにするひとつの選択肢だ。

調理も簡単なので一般的な食生活を送っている人もミートフリーマンデーのように週に一度肉を食べない日を作って、日々の食事に取り入れてみるのはいかがだろうか。

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